・・・あるのでしょうか?
基本的にはものごとを断言するのは好きじゃない、というか苦手。物事にはいろんな側面があるし、白黒はっきり言いきることが、歳とともに難しくなってきたというか...。
でもオランダで暮らすうち、また子供達のインターナショナルスクールでいろんな国の方と接するうち、やはり国民性ってあるのかなあーと思います。宗教、習慣、政治、風土、気候etcが複雑にからみあって、影響を及ぼして、その国に暮らす人に特徴があるのは当然のことですよね。ただ、数人の人をみて、あ、これは**人の国民性だなーと断言できないというか(弱気)、あくまで人間関係は個人対個人なので、その人の個性もありますし、私自身の問題もありますし。
前置きが長くなりましたが、最近、こんなことがありました。
新年度になっておつきあいの始まった中南米某国から来たお母さん。これまで一ヶ月半の間に、ダブルブッキングによるドタキャン2回、電話すると言って電話が無いこと2回、学校のヘルプに大幅遅刻1回、連絡なしにヘルプに来なかったこと1回。
これ、日本人で同じことされたら、信頼できなくておつきあいは疎遠になるなるだろうなあ...。ところが、この人憎めないんですね。これだけいろいろあっても、不思議と嫌いになれない。とても優しくて情が深くて、明るい人なので、一緒にいて楽しくて大好きなんです、これがまた。
彼女の時間や約束にルーズなところは、彼女の資質というより、国民性!?って思っちゃうんですね。
以前、夫のメキシコ人の同僚、ヘクターを夕食に招いた際、日本の列車脱線事故の話になって、「日本はダイヤの正確さとか、便利さとか、早さとか追求しすぎるよね。オランダはオーバーランなんてしょっちゅうだし、時間なんて5分くらい遅れるのはしょっちゅうだし、それでも周りがイライラしてないし、このくらいでいいのかも」と言ったところ、ヘクター一言。
「オランダの交通機関はすばらしい、とっても時間に正確だ。」
へ?????
ヘクター続けて「メキシコは1時間くらい遅れるから。皆のんびり待ってるよ。」はあー。所変われば...だねえ、って夫と感心しきり。
オランダ語学校に通う友人の話。クラスに中南米系の生徒多し。遅刻はしょっちゅう。ある日、先生が遅れて来た生徒に「今何時ですか?」とオランダ語で尋ねると、真面目な顔で「9:30です。」と。先生、続けて「授業は何時からですか?」生徒「えーと9時からです」
・・・どうも遅れて来たことを注意されているとは全く気づいていないらしく、先生のイライラした顔と生徒のきょとんとした顔がおかしかったという話でした。
こんな話をあちこちで聞いていたので、その中南米系ママのふるまいも、仕方ないのかなあと思ってしまう私です。
ただ、以前オランダに長く暮らす日本の方から「オランダ人で嫌な人に会っても、それはその人個人のことだから、オランダ人全体をそういう風には思わないでね」と言われたことがあります。国民性....はたぶんあるでしょう。でも最終的には一人一人違う人間ですから、一人の人を見てその国の人がすべてそうだ、とは思わないようにしようと心がけています。たぶん、時間に正確なメキシコ人もいるかもしれないし、陽気に騒ぐことの苦手なベネズエラの人もいるかもしれませんし...。(いるかな?)