アムス観光二日目の29日は女王の日に当たってしまったのです。本当は30日なのですが、今年は日曜に重なってしまったので、土曜になったということです。夫の仕事のスケジュールが過密なため、アムス観光の日にちを変更することは不可能でした。女王の日に重なったことを事前に知って、ちょっと慌てましたが、アムスの女王の日はどんな感じなのかな、なんて好奇心もありまして、まあなんとかなるかな、お気楽に思っていたのですが….
甘かった….。
この日は
『オレンジ色を身につけてお酒を飲んでバカ騒ぎする日』
(by 夫の同僚のオランダ人)
・・・ということです。私の去年までの認識は、個人が自由にフリーマーケットを開いていい日で、オランダ中マーケット状態となる日…だったんですけどね。。
私の住む街ではトラムの運行を止めて、街の大きな通りから、公園などあちこちでマーケットが開かれていて人出もすごかったですが、街中がオレンジに染まるって感じではなかったですし、大騒ぎしている人はいなかったような…。
でもアムステルダムは本当にその通り、オレンジ色の集団がお祭り騒ぎ、それも半端じゃなくクレイジーな大騒ぎぶりなのです。
駅から街の中心部は、オレンジ色の帽子や服に身を包んだ人たちがぞくぞくと集まってきます。ミュージアム広場には特設ステージが…。オレンジの王冠が見えます。
カナルボートに乗ったのですが、運河も大混雑でした。オランダでは家庭用のボートなら免許なしで運転できるので、運河には自家用ボートが行き来しています。でもこの女王の日の運河は、その数が半端じゃなかった!しかもオレンジ!
行き交うボートにはオレンジ色を身につけた人たちが大勢乗って、音楽に合わせてダンスしてます….。
ここにも
ここにも
くしくも、この日は日本も元・天皇誕生日。日本は天皇誕生日をどんなふうに祝うんだっけ?と夫としばし考えます。オランダのように、国を挙げてお祭り騒ぎ(かなりバカ騒ぎ)する感覚は日本人にはないですね〜。同じこと日本でできるかな?できないですよね〜。
ちなみに、この女王の日は前女王のユリアナ女王の誕生日です。現女王のベアトリックス女王の誕生日は一月で、寒い季節にこの休日を設けるのは国民がかわいそうだ、との配慮で、自身の誕生日は休日にせず、前女王の誕生日を女王の日として据え置いたのです。このフレキシブルなところがオランダらしいというか、オランダの王室のフランクな感じが伺えます。そして昼間からお酒を飲んで踊って歌って、大騒ぎすることを容認している王室。すごいです。
元々オランダの王室の成り立ちは、日本の皇室の成り立ちとは違うようで、一概に比較してどちらがいいとは言えることではなさそうです。オランダ王国を作る際、人々に推薦されて王になったオレンジ公ウィレム6世。オランダの国民にとって、とても身近な親しみのある存在のようですね。この女王の日、女王様ご一行はオランダの街をご訪問されます。訪問を受けた街、都市は大歓迎。とくに仰々しい護衛はなく、公道を普通に歩かれ国民に気さくに声をかける女王様や皇太子の姿がテレビで放映されておりました。
我が家の貴重な家族旅行の機会に女王の日が当たってしまったこと、なんだかなあ〜という気分ですが、アムステルダムの街の様子はまさにオレンジ一色。その光景も、お祭り騒ぎぶりも、オランダの思い出に残りそうです。