7月22日 アンデルセン博物館&鉄道博物館へ
三日目のデンマークはさわやかな晴天。この日はのんびりオーデンセ市内を散策することにしました。デンマークときいて、パッとひらめくもの...ロイヤルコペンハーゲン、レゴ、人魚姫の像...人魚姫ーその作者アンデルセンは、オーデンセで生まれ育ったのでした。オーデンセには彼の子供時代の家、彼の作品群や生涯を展示した博物館があります。
彼は1805年にオーデンセに貧しい靴職人の息子として生まれたそうです。今年は彼の生誕200年記念の年。国内あちこちでイベントが開かれているそうです。
恥ずかしながら、ドイツのグリム兄弟と、アンデルセンがどうもごっちゃになっている私。でも子供の頃読んだ、物悲しいストーリー、人魚姫、赤い靴、マッチ売りの少女、親指姫etcーなんとなく彼の作る童話は、メルヘンティックでそして読んだ後悲しい気持ちになるものが多いような気がします。グリム童話が民話をもとにした、子供向けの童話だとしたら、アンデルセンは大人向けのファンタジーのような気がします。ルナも「彼の原著はとても難しい。子供が原著を読むには、とても難解な言い回しが多いし、ストーリーも子供には理解しにくいかも」と言っていました。私が子供の頃親しんだのは、子供向けに翻訳された『絵本』だったのだと思います。そしてタロ、ジロはまだアンデルセン童話、未体験。彼の童話の世界に、絵本より一足早く足を踏み入れてみました。
夏の間、アンデルセン博物館の前の庭園で、童話劇をやっています。劇はミュージカル仕立てで、デンマーク語のみ。タロジロにわかるかしら?と思ったけど、意外や意外、楽しい演出に大喜び。アンデルセン童話の主要なキャラが登場します。知らない童話もたくさんありました(汗)。
童話劇の後は博物館の中へ。シャガールなどの画家による挿絵やポスター、世界各国に翻訳された大量の作品集、切り絵細工の好きだった彼の作品など見応えありました。こんな人魚姫のオブジェも天井からぶら下がってます。
写真奥がアンデルセンの子供時代の家。この辺りは1800年代の街並がそのまま。落ち着いた雰囲気の通りで、可愛らしい雑貨屋さんやカフェもありました。アンデルセンの家は貧民階級の家ということで、とても小さく狭く、少年時代の彼はこの家で空想と芝居の世界にのめり込んでいったそうです。
ミュージアムショップには各国版のアンデルセン童話や彼の切り絵をモチーフにしたカードやポスターが。彼の子供向けの『絵本』ではなく、原著を忠実に翻訳したものが読みたくなって、買ってしまいました。切り絵をデザインした革製のしおりと、カードも。
さて、私としてはなかなか興味深かったアンデルセン博物館でしたが、子供達には不評。ランチの後、オーデンセ駅近くのデンマーク鉄道博物館へ向かいます。鉄道時代初期の貴重な蒸気機関車、デンマークならではの除雪車など展示されています。子供のプレイスペースではデンマークらしくレゴの電車がいっぱい。満足げに遊ぶ子供達。
ミニSLや実際の線路を走る昔の電車などアトラクションもまずまずの充実ぶり。館内は空いていて、乗り物乗り放題でした。電車大好きのタロにとっては満足のいく午後だったようです。
夕方、ハスムス宅へ帰宅。日射しも強く、暑くなってきたので、ルナが芝生にスプリンクラーをまいてくれて、「服脱いで〜走り回っていいわよ〜」と。全裸で喜んで水と戯れ、走り回る子供達4人....。実はジロと、ユリアは脱ぎグセがあって、暑くなってエキサイトしてくると必ず服を脱ぎ始めるんです....。なので今回いち早くユリアとジロが服を脱ぎだしました。そしてシャイなタロも....。ハスムスと一緒だと何をしても楽しいらしく、ずーっと笑顔です。
近くのレストランで夕食の後、この夜もタロはハスムスと一緒に泊まりました。明日はオーデンセを後にして、コペンハーゲンに向かいます。そのことを伝えると、子供達みんなが「え?もう?」って...。タロは「オレ、もう少しハスムスと一緒にオーデンセにいたいなあ」などと言います。楽しい時間はあっという間に過ぎるよね。本当にあっという間の3日間でした。